【映画レビュー】AWAKEN 覚醒(2021年・83分)★10

Date
2022/05/21
Update
2022/11/28 15:12
Tag
アート
映画
サイケ

作品情報

タイトル:AWAKEN 覚醒
公開年:2021
上映時間:83分
監督:トム・ロウ
あらすじ:
4K HDR、7.1chサラウンド作品。 製作総指揮にテレンス・マリック(『ツリー・オブ・ライフ』)とゴッドフリー・レジオ(ドキュメンタリー『カッツィ』シリーズ)、ナレーションにリヴ・タイラーを迎えた本作は、テクノロジーや自然と人類の関係性を探求する、ユニークかつこの時代ならではの映像体験として完成した。5年にわたり30カ国以上で撮影された『覚醒』の映像は、観る者にこの世界を捉える新たな「眼」を体験させてくれるだろう。(Apple TV Storeより)

感想・評価

インスタント森羅万象。
CG一切無し。タイムラプス、スローモーション、水中、空撮という最新技術をこれでもかと駆使し、30ヵ国以上・5年にわたる狂気ともいえる根気で撮影した映像は、現実でありながら圧倒的非日常。
ナショジオ系の環境映画の中でも、特別にユニークで未曾有のアトラクション。
 
各種サブスクには無く、Appleのストアでのみひっそりと配信されている。
そんな訳でFilmarks にもリストされていなかったのだが、あまりにも良い作品なので運営にリクエストしたところ、早速掲載してもらえた。言ってみるもんだ…運営さんありがとう。
 
ボヤージュ・オブ・タイム」や「ツリー・オブ・ライフ」のテレンス・マリックと、「コヤニスカッツィ」「ポワカッツィ」「ナコイカッツィ」のゴッドフリー・レジオという最強コンビが製作総指揮を務めた作品。
ボヤージュ・オブ・タイム(いつかレビュー書きます)も大変素晴らしくサイケな作品なのだが…正直どうしても一部CGシーンにチープさを感じてしまったのも事実。
その点、このAWAKENはマジのCG一切なし。それでいてボヤージュ・オブ・タイムを超える映像体験を実現したのだから、メガシンカ版ボヤージュ・オブ・タイムと呼んでも差し支えないだろう…
 
またネットのレビューを見ていると「BARAKA」「SAMSARA」の二作と比較する声が多い。
いずれも大変素晴らしいことは間違いないのだが、マスフォーはAWAKENが一番好きだ。
バラカやサムサラは、なんだか容赦がない。その2作は、神の視点で世界中をランダムにキャストしているかのように、生の現実を無修正でシャッフルでひたすら叩きつけられる感じがする。
その点AWAKENは、この宇宙・この星の奇跡、生命の輝き、繋がり、愛…そういったプリミティブなテーマがしっかりと根づいており、とても優しく感動的な、何もかもに感謝したくなるような余韻を残してくれる。(全く別ジャンルだが、その読後感は「マインド・ゲーム」に近いかもしれない)
 
マスフォーが特に感涙したシーンをピックアップしたい。
(DRMの関係でキャプチャは貼れず…残念)
  • 大樹と星空のタイムラプス
  • 焚き火の傍らで優しい目をするラクダ
  • 赤子と老婆
  • 大樹の真下から登るシーン(そしてここから始まるBGMがめちゃくちゃサイケで良い)
  • お祭りの象さん(人間に付き合ってくれて、本当にありがとう)
  • 笛くわえてる仮面の人(畏怖)
 
そしてこの作品、音楽もめちゃくちゃ感動的でサントラがマジで欲しいのだが、全く情報がない。。
なにか情報があればぜひお知らせ下さい。。。
 
※全編を通して僅かにだけ囁かれるナレーションの主リヴ・タイラーは、エアロスミスのボーカルのスティーヴン・タイラーの娘らしい。へぇ〜
 

採点

★10:別格の思い入れ。殿堂入り。

視聴リンク

採点基準

★10:別格の思い入れ。殿堂入り。
★9:度々話題にし続けちゃうかも
★8:これを切り口に映画の話を振れる
★7:好き。場が映画の話なら話題にする
★6:人に話振られたら「良いよね」と言える(印象深かった何かがある)
★5:可もなく不可もなし
★4:微妙だし記憶に残らなそう
★3:つまらない上に不満
★2:途中で諦めるレベル
★1:嫌い。生理的に受け付けない。