【映画レビュー】太陽がいっぱい(1960年・122分)★10
Date
2019/02/10
Update
2022/12/4 8:01
Tag
アート
映画
作品情報
タイトル:太陽がいっぱい
公開年:1960年
上映時間:122分
監督:ルネ・クレマン
あらすじ:
パトリシア・ハイスミスの小説を原作とした、アラン・ドロンの出世作。 イタリアに金持ちの息子フィリップを連れ戻すためにやってきた貧乏な青年トムは、フィリップを自殺に見せかけて殺し、財産を奪い取る完全犯罪を思いつく。 (Filmarksより)
感想・評価
身分の低い男が、嘘と犯罪で成り上がっていく話。
罪の意識、背徳感、後ろめたさ、主人公のぬぐいきれない負の感情を背負うようにして、
重くるしい雰囲気が、映画全体にただよっている。
その反面、
主人公アラン・ドロンの端麗な容姿、色とりどりのイタリア、見目麗しいものがあざやかに描かれており、
眩しいのに暗い、綺麗なのに陰鬱、独特で絶妙な色彩をはなっている作品。
サスペンスとしての完成度も、秀逸。何度も観てる。
本編とはまったく関係ないが、僕が社会人になりたての頃。
映画好きなベテランのおじいちゃん社員と、この作品の話でもりあがった。
彼いわく、この映画は「ホモセクシュアル映画である」とのことであった。
たしかに、主人公のアラン・ドロンは、劇中に登場するどんな女性よりも美しくセクシーに描かれている。
この映画と、おじいちゃん社員との会話が、僕の映画の見方を少しだけひろげてくれた。
採点
★10:別格の思い入れ。殿堂入り。